3:47 AM投稿記事の長さ:X JAPANの紅 × 6.7個 くらい

最近脳にキてる音楽 その2:Animals As Leaders/”CAFO”


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どうもみなさんおはようございますこんにちわこんんばんわおやすみなさい、野地です。

↑やはり日本語はひらがなだけだと一気に判読性がダウンする。英語等は分かち書き(スペース)があるので単語間の切れ目が簡単に見分けられるが、日本語はそうもいかない。

逆にポジティブに考えれば、漢字がもたらす恩恵というべきか、日本語の一文はぱっと見0.1秒ほどで大体の内容が理解できるとか。日本と欧米、それぞれのデザインに与えた影響とか考えると楽しい。

と、文字についてちょっと書いたところで、文字とは一切関係無い、インストバンドのお話。

最近脳にキてる音楽シリーズ第二弾。今回はAnimals As Leadersというバンドの”CAFO”とい曲について。


そもそもボーカルがいないので、その時点で好き嫌いが分かれるかもしれない。が、超オススメ。

Animals As Leadersというバンド

Tosin Abasi(ギター)のソロプロジェクトとして始動したインストメタルバンド。メンバーはトシンとJavier Reyes (ギター)、Matt Garstka (ドラム)の三人。

Meshuggahというスウェーデンのバンドが始祖と言われるDjentというジャンルの一角を成すバンドである。

Djentというモノ自体はAnimals As Leadersと同じくDjentの代表格であるPeripheryのギタリスト、ミーシャ・マンソー曰く「ジャンルではない」とのことだが、既にDjentと名前自体がバンドの特徴を表す言葉となってしまっているので、ここではジャンルとして説明する。

Djentというジャンル最大の特徴はレギュラーチューニングのギターよりも低い音で構成される変拍子リフである。Djentという言葉自体、Meshuggahのギタリストであるフレドリック・トーデンダルがミュートした8弦ギターの音を口でマネした発言が元となっている。

ギターといえば普通6本の弦をもつ楽器であるが、このジャンルにおけるギタリストはこぞって7弦や8弦の多弦ギター(低音側に二本追加したもの)を使用する。

Animals As Leadersのギター二人も例外ではなく、両方とも8弦使いのギタリストで、普通に耳にする一般的なギターよりも重い音で演奏する。

だが、Animals As Leadersが他のDjentに分類されるバンドと決定的に違うのが、ボーカルのいない完全インストバンドであることと、メタルにフュージョンをミックスしているという点だ。

Djentらしく、変拍子で重いギター・ベース・バスドラでリフを構成しているかと思えば、ジャズを思わせるオシャレなフレーズを挟み込んできたりと、ボーカルという華がない分、ギターという華を最大限活かしているのである。オシャレさと変態さを兼ね備えたテクニカルギターのフレーズの数々には耳が驚かされるばかりだ。

もちろん、ギターだけでなく、ドラムも十分テクニカルだ。変拍子(しかも曲の中で4/7になったり4/9になったりと変化する)上で難解なバスを踏みつつ、ゴーストノートを忍ばせたスネアを叩きつつ、右手でレガートなんかしたりする。このバンドにふさわしい、まさにメタル畑とジャズ畑のハイブリットドラマーである。

今回の一曲「”CAFO”」

CAFOとはConcentrated Animal Feeding Operationsの略である。集中家畜供給オペレーションと訳せるが、インストなだけに明確な意図をタイトルのみから汲み取るのは難しい。彼等自身のインタビューから推測することは可能だろうが、資料がなかなか無く……残念。

映像は彼らの超絶的な演奏風景が煌びやかなエフェクトと共に映される他に、3Dで作られたであろう謎の生物が胎児の状態から成長する過程が登場し、若干グロテスクながらも、何かコンセプトを感じさせる作りになっている。人間のために作られた効率的な家畜大量生産システムが生んだ突然変異……みたいなことを想像するのは自分だけだろうか。

曲自体はというと、いきなりトシンによるスウィープ奏法によって幕を開ける。

そもそもスウィープ奏法を通常のフレーズたるリフに使うところから変態であるが、リズム既に4/4拍子ではなく9/4拍子であり正確なリズムを捉えることが難しい。

重苦しいギターによるバッキングを背景に繰り出される六連符に驚いていると、今度はタッピングによるリフが登場。先ほどのヘヴィな演奏に対して「静」を感じさせるパートであるが、トシンの指は死ぬほど動きまくっている。またドラムをややズレている? と感じさせるようなリズムで脳を攪乱しつつも途中からバッキングのリフもドラムにユニゾンし、妙なリズムに説得力を出させている。このパートの拍子は必死に数えたところ13/4拍子。4/4×2+5/4と捉えることもできるかもしれない。

そしてまたヘヴィなパートに移ったかと思いきや、今度はジャズのような叙情を感じさせるクリーンな音に。そのままオシャレかつキャッチー&ヘヴィなギターソロへと続く展開は鳥肌モノだ。ギターソロ自体は泣きのメロディーというか感動的な旋律が含まれているのだが、やはり所々テクニカルであり、一瞬タッピングが入ったりフレット間移動がややこしかったり、やはり曲として一貫してる。

そしてちゃっかりと曲が三連符主体のトリプルレッツリズムへ。難なくスクエアなリズムからトリプルレッツのリズムに移行する彼らの技量が凄まじい。

そこからメインフレーズのヘヴィパートへと戻って曲はフェードアウトしていく。

ただ一言、トシンは変態オシャレ仮面である。無論いい意味で。

まとめ

とりあえず一聴、自分に合ってるかどうかは1分聞けばわかるだろう。好きな人は大好きだろうし、嫌いな人にはナンジャコリャ、の一言しか出ない。

しかし、彼らの演奏する音楽は「すごいもの」であることは確実であるし(ソースは……自分の耳としか(笑))、このジャンル定番の凶暴なデスボイスもなく、ギターも比較的クリーンなパートが多い。

実は、テクニカルでありつつも色んな人が楽しめる「キャッチーさ」を持つ曲なのではないかと自分は思う。

楽器をやっている人はそのスゴさが分かるのは当然だが、そんな人ばかりがリスナーではない。人に愛され一つのジャンルにおける一角を成すだけの魅力がこの一曲には詰まっている。